Kostnice-blog

中川多理 Tari Nakagawa 【球体関節人形&人形写真】

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在廊予定

個展最終日に向けて、
16日(月)と17日(日)は終日在廊予定です。

宜しければ、会場にてお声をかけてください。


※一週間ほど、PCメールはチェックできませんので
 御返事が遅くなります。御了承ください。

+ +

明日、この子を抱えて上京です。

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個展によせて

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今回の展示のお話を頂いてから

人形を始める以前、
ここに至るまでを形成されてきたと云っても過言ではない位
多大な影響を受けてきたペヨトル工房

現ステュディオ・パラボリカの構える夜想ギャラリーで、一番広いナハトをひとりで埋めるということで
不安と不安と不安でいっぱいの中、少しずつ展示プランを提出し
話合いをしながら準備を進めてきました。


+ +


自分が、人形に心を奪われた 初期の衝動に今一度立ち戻り

本当に素晴らしい人形を前にした時に
周りの感覚が無くなり動けなくなるあの瞬間

かつての工芸館で出会った吉田先生の人形
御徒町の地下空間で対峙した可淡さんの人形、古い市松やビスク、ワックスドールたち

なぜ自分はここに居て、生きて、存在しているのだろうという原初的な問いを投げかけ
そしてそれを、不条理である自らの存在によって受容してくれる
そういった人形との、会合を得る為の機会や空間を作りたいと思い立ち 

ひとり内省できる空間として
ナハトの中に小屋を建ててください、とお願いしました。

+

小屋に、そこに辿り着くまでに
オーナーの今野さん
御自分の個展を抱えているにも関わらず、設営に携わってくれたマンタムさん
スタッフの皆さんに、手取り足取り引っ張って頂きました。


+ +




会期も残り少ないですが
御一人ずつ、御自分のペースであの中を巡り
只独り 内に籠り、お人形と対話する
自分だけの小屋を見つけにいらしてください。


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( 会場撮影に御協力頂いた、写真家のChrisさま
  この度はお忙しい中 お力添ありがとうございました。 )
 

『薄明穹の湾に』


常設展「方舟」から流れ着いて、小さな盲目の子のための 舟になった少女

Annaやほかの少女たちが成長し流れ着いた その先の身体の


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( 『水琴窟』 )



+ +



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( 『blind paper-盲目の書』 )


たくさんのなりそこないと 成れの果てと
必要なものだけを残して 退行という進化を遂げた 

人だか何だかわからない位相のものでもいいかなあ、と
小さい子はそんな思いで作りました。

でも可愛くなったと思うので満足です。




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どちらかというと動物あるいは、植物めいたものになりました。

(粘菌みたい、と云ってくださった方がいて 
  それはとてもいいなと思いました。)

でも、もう少し人由来のかたちでも作っておきたいと思います。



+ +


※こちらは、DM用撮影画像から抜粋しました。
 実際の展示の様子はぜひ、会場にて御覧ください。


『 白い海 - 方舟 - そして薄明穹へ 』

~ 白い海から出帆し

   薄明かりの中 方舟が辿り着く  その先 ~


個展タイトルの「薄明穹(はくめいきゅう)」という言葉は、
宮澤賢治の詩の中から引用させて頂きました。

昨年の震災を経て、
祖母が岩手出身で、短歌を詠む人であったので
書架にあった賢治の本のことを思い出し 手をのばし

生年と没年の二度、三陸沖の大きな震災に遭った彼の
それ故に生み出された動植物や鉱物、天体と地続きの物語に 
今一度思いを馳せることとなりました。


+ +



白い海を漂っていた子たちも、引き続き何人か連れて来ました。


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( 『ココ&ヒヨ』 この子たちは、あまりにこの梯子に馴染みすぎていて
  私が設置を終えたあとに 「あの子たち何処行った?!」と探されてしまったり。 )





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( 「白い海Ⅱ」のフライヤー画像に使って頂いたシャム双生児も
  まだお披露目をしていなかったので、個人蔵のものをお連れ頂きました。 )





+ +


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『 elements-garnet&fluorite 』

こちらは自らの身体を変化させつつある

舟になる途中の子

その準備段階で標本室に入れられて待機しているような
眼前のガラスが微妙な距離感を作り、面白い展示空間になりました。

身体は、割とシンプルに要素のみで構成しています。

しばらくファニーな顔立ちの子が続いたので
綺麗目の美人さんが欲しいな、とそんな事も思いながら制作していました。




+ +




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( 撮影:Chrisさま 『花籠』 )


こちらは 舟になれなかった
なりそこないの子

+ +

お人形が可愛くあることは、
観ている方との最後のコミュニケーションだと思っているので
そこだけはなるべく手放さないようにしているつもりなのですが

この子だけは怖くなってもいいかなあ、と。

でも、これはこれで可愛いと云われていたので それもまた良しです。

『デペイズの階段』

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ちょっと遊びの要素が多い子達ですが
個展だとこういうものも、さらっと気軽に連れてこれるので良いです。


++


元々、人形制作を始めた頃は
人形のパーツを使ったオブジェの制作を主としていたので

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( その頃の作品は、人形寫眞文庫(※)の巻末に収録して頂いています )

今ではすっかり人形本体を作る事にのめり込んでしまいましたが
久々にその頃の感覚で制作してみました。



++



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( 『デペイズ-(A.T)』 )

この子はアンティークドール(A.T)の目玉を
眼窩に移植・コラージュしています。

もっと面白い感じになるかと思いきや、意外な美少女に。
私の力じゃなく、アーテーの力で可愛い。



++



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( 『退院』 )

この子は色んな意味で大丈夫かな、と連れていった『入院&退院』ですが
意外と受け入れられていて、あと体調を気遣って貰っていて面白かったです。

上半身と下半身の間に、時間と空間の推移や物語を
皆さん汲み取ってくださっていました。




++



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( おうちの階段に置いてみたらいい感じだったので、それを生かして設営して頂きました )




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※人形寫眞文庫のこと 


『人形寫眞文庫 中川多理』


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2009年の個展『ダウンビロウ』に合わせて、平安工房さまに出版して頂きました。
初めての作品集です。

初版が完売し、在庫が無い状態だったのですが
2011年の個展『白い海』開催に合わせて、震災後の紙不足などの混乱の中
平安工房さまの御尽力により重版して頂きました。

編集・制作当時、初めての慣れない作業の中
既に過ぎ去ってしまった子供の頃、少女の頃の
言葉にならない感覚をこの本に詰め込もうとしていたように思います。

仕上がって手元に来た時すでに、何処かもう遠く懐かしい
懐古を入れ子に封じ込めたものが遠くから還ってきたような
特殊な感覚の本となりました。

処女作から、
現在の作品のかたちが確立されつつある 2008年までの作品が網羅されています。

個展会場パラボリカ・ビスにて
サイン入りで置かせて頂いてますので、どうぞお手に取って御覧ください。

++

私の号は第2集として出版して頂いたのですが、

現在、最新号・第4集刊行に向けて準備が進んでいるそうです。
こちらも今から楽しみです。


『和少女の小屋』



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( 『小桃』 )

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( 小桃・胡粉に油彩 途中の画像 )


しばらく和人形を纏めて制作していなかったので、
着物の少女をわらわら転がしたい、という
和熱の高まりとともに、この空間が出来ました。


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( ここの陰の入り方が、映画のひとコマのようでお気に入り )



++



今回は、地元で開いている人形教室に遊びにいらっしゃった
go!go!poodle~Kimono Design Studio for Dolls~のタカコさまをスカウトして
小さな子たちのお着物制作をお願いいたしました。

お人形の着物は、人間の着物とはまた可愛く見えるポイントが違うので
その辺りを熟知していらっしゃるタカコさまとの
古布選び、柄合わせのお話合いはとても楽しかったです。

タカコさま、御一緒に制作をされているお母様
どうもありがとうございました。



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( 撮影:Chrisさま 『木通(あけび)』 奥のお姫さまスペースにて )



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( 撮影:Chrisさま 『苹果(りんご)』 赤い眼の、割ときつめの美人さん )



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( 『杏子(あんず)』 
  肌色水準器とも云うべき、彩色がひじょうに綺麗に乗った子でした。小さな歯も生えています )





この小屋は、何処にお人形を置いても面白く
撮影しながら何度か居場所をシャッフルいたしました。もう一回くらいするかも。

このまま台車に乗せて各地を巡業して廻りたい感じ。

まだ会期中なので、一部の子だけ。
宜しければ会場にて、実際の和少女たちの様子をお楽しみください。

『少年の小屋』

臍から引き続き、少年達の紹介へ。


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( 上下2枚 撮影:Chrisさま )


これまでも、定期的に男の子は制作してきたのですが
これだけ纏めて連れて来れたのは初めて、
パラボリカ・ビスでの少年のお披露目も初めてです。

今回制作したのは眠り目の子と、隻眼の子、碧眼の子。
少女と違って、少年という概念を形にしているという意識が強いので
あまり個別の名前をつけることはありません。


++


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今回は、衣装制作を【ベビ堂】michiruさま (ベビベビニッキ
靴制作を、革造形作家の三上鳩広さま (http://hatohiromikami.main.jp/) に
御協力頂きました。

その道のプロの方々のご協力を得て、
思い描いた、そしてそれ以上の形を作り上げることができました。
衣装力の凄みを体感。
御二人ともお忙しい中、本当にありがとうございました。


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(michiruさんには、詰襟学生服&靴下&靴下留め&学生帽を制作して頂きました。
縫製から、布のエイジングや細かな素材の選択、少年を魅せるポイントまで、全てが完璧でした)



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(鳩広さんには、「男子学生革靴を纏足仕様にしてください」という無茶なお願いをしつつ
 その通りのものが出来あがってきて感激。かかとの丸みが愛らしいです)



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(こちらは、はからずもマンタムさんとのコラボ作品になりました。

今回は全員、カストラチュラ(※)からの流れで
纏足&去勢を施しているのですが

切り取ったそれというよりは
澁澤龍彦氏が言うところのオブジェや奇妙な玩具といった
男子だけが持つアイテムとして、ひとりひとつずつこのスブニールを身につけています)



++


※鳩山郁子:作「カストラチュラ」
 現在、林美登利さんが2F会場マッティナで、作中登場人物たちを制作展示中です。

※マンタムさんのコウソクスブニールについてはこちら

『少年の幼年期の臍』

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こちらは純粋なお人形のお臍ではなく、
私の甥っ子(当時4歳)のお臍を生採りしたものから、型をおこしています。

8歳になった現在、もう一度型を取ろうとしたら
形が大きく広がっていて(まだ充分可愛らしくはあるのですが)
あの頃のきゅっとした繊細さとは違うものになっていました。


そういった、二度とは訪れない少年の
儚い一瞬を留めた結晶として


生採りなので、皮膚の皺や毛穴などが刻まれているのですが
ぎりぎりの加減で人形的に磨きと彩色を施し
ひとつひとつ硬質なかたちに仕上げていきました。


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( 彩色加工途中の画像 )


人形とはまた違う、
生身の人の感触を宿した質感をお楽しみください。


++


手足先&お臍、どちらも
会期中はできるだけ追加していきたいと思っています。

展示会場内、少年の小屋か
2F夜想骨董市内・書籍コーナーに置いてありますので
御手にとってどうぞ御覧ください。

※店頭売り切れの場合、
 「のちほど御連絡の上お渡し」でも大丈夫でしたら、御予約も可能です。
 受付にてお問い合わせください。


『人形の魂の欠かけら片』

~白い海から出帆し方舟がたどり着く薄明穹の湾に、
  届けられる人形の魂の欠かけら片。その白の残照。~

tari_tsumasaki[1] tari_heso[1]

指先、つま先:12000円(豆本入り)/ 臍:9000円
(中川多理オリジナル箱入り)


++


先の個展で発表した子たち
彼女たちの、これから生えるであろう手足指の先を形にしました。

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( 夜想・人形展2012-白い海Ⅱ『ココ』 )




手足に合わせて小箱の原型を制作し、それを元に職人さんに作って頂いた箱を
時間を経て、骨董屋さんでふと出会ったような
古色を帯びた手触りにひとつずつ仕上げていきました。

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( 画像は制作試作 )



白い海で浮かび遊ぶ少女たちの姿を記した、蛇腹式の豆本も
一冊ずつ制作させて頂きました。


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(…お臍の紹介に続く)

お出迎え

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(撮影:Chrisさま)

入口ショーウィンドウの画像から。

1月の個展「白い海Ⅱ」の時に制作した『Archetype-Anna』
設営でも大変お世話になっている、個展「夜 歩く犬」を同時開催中の
マンタム氏の作品と繋がれております。


++


普段、人形の顔を制作する時は
一度眠り目の状態にして目鼻の位置を確認する癖がついているので
そのまま開眼せずに仕上げることも多いです。

なので、作り慣れているはずの眠り目なのですが
この子はなかなかいつも通りの顔にならず、非常に苦労したのを覚えています。

でも、脱力したような漂っているような
この時必要な表情だったのだなと、再会して改めて感じました。

お座り状態で見て頂くのは初めてなので、御来場の際には
こちらのウィンドウにもお立ち寄りください。


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