Kostnice-blog

中川多理 Tari Nakagawa 【球体関節人形&人形写真】

夜想#人形展

夜想#人形展
Yaso # DOLL EXHIBITION

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 夜想を復刊して10年が経ちました。
その間、夜想は特集やパラボリカ・ビスでの展覧会などで、
人形の盛期に立会い、深く関わってきました。

その夜想と人形の10年を集成するような写真集
『Secret DOLL Underground:Japanese Surrealist Dolls from the Yaso Collection, Tokyo』
がシンバクブックスから刊行されました。
その発売を記念して人形展を開催いたします。

人形の世界はまださらに変化を続け多様な魅力をあみだしていくように予感します。
兆しはもうすでに顕われています。
人形の過去と現在そして未来を一堂に見渡せる展覧会として夜想人形展を企画しました。
ここからまた10年の人形の歩みが始まるでしょう。
                        ——今野裕一

愛実 Ayumi
井桁裕子 Hiroko Igeta
清水真理 Mari Shimizu
中川多理 Tari Nakagawa
陽月 Hizuki
林 美登利 Midori Hayashi
みつばち@BabyBee Mitsubachi@BabyBee
吉田 良 Ryo Yoshida

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2014年8月1日[金]〜8月31日[月]
■月~金/13:00~20:00 土日祝/12:00~19:00
(イベントの際は異なる場合もございます。予めご了承ください。)
■入場料:500円
■展覧会 会場:parabolica-bis[パラボリカ・ビス]
■東京都台東区柳橋2-18-11 ■TEL: 03-5835-1180 map

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『Secret DOLL Underground:Japanese Surrealist Dolls from the Yaso Collection, Tokyo』

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「夜想」「夜想bis」がこれまで取り上げた人形たちの写真集。

テキスト◆今野裕一
言語◆英語
発行◆Shinbaku Books
価格◆税込2800円

パラボリカ・ビスにて発売中です。

ローザ-制作覚え書き

+

「田舎医者」に出てくる少年の脇腹の薔薇のような傷は
女中のローザ(=薔薇)を示唆しています。
また、女性器の象徴として、花のようなイメージを付加されているのでしょう。

はじめは理不尽な出来事に翻弄される医者の様子を俯瞰して観るような
不条理劇として楽しんでいたお話ですが、
もう少し医者のエロティックな想像の部分に踏み込んで
少年を医者の妄想の対象(ローザ)として、女性体として作ることにしました。

どこまでがリアルなのか どこまでが医者の妄想なのか
そもそも少年は本当に居たのか 医者は吹雪の中を出掛けたのか…
様々な解釈を含ませながら
読む度に違った印象を与えてくれる、不思議な短編でした。


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ふとした細部の描写にこそ全てが宿ると考えて
出来るだけディテールを追う事で全体像を捉えていきました。

花弁のような傷は手のひら大に… 肉の内部には蠢くうじ虫も控えめに…


「雑種」羊猫の方はもう少しラフに
デフォルメして作っています。
多分、小説に忠実だともっと身体は羊なんだと思う。


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会場風景を夜想のFacebookアルバムにアップして頂いたので
こちらもどうぞ御覧ください。(赤羽卓美さん撮影)
http://t.co/yAgcj5BhEB





++

開催中の~Lhiannan:Shee 衣裳&アクセサリー展「Robe de Plumes. 」~
アクセサリーから舞台衣装、人形服まで
sheeさんの幅広い活動が見渡せる展示となっています。


また、7月4日&5日に行われた「倉知可英/ダンスパフォーマンス 『田舎医者より』」では
小説内には出てこないローザの心象にスポットを当て、人形のローザも共演させて頂いたのですが
普段の静的な状態では感じたことがなかった別種の生命感が人形に宿ったようで
こちらも貴重な体験をさせて頂きました。

(倉知さんの衣装も人形のローザの衣装もsheeさんが手がけています。)

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(撮影:本原章一氏)

関西方面で再演が予定されていますが、
ローザの関東でのお披露目は今会期で最後となりそうです。

会期7/28まで。
もうまもなく終了です。
皆様ぜひ足をお運びください。

++

そして同時開催の
「カフカを読む、カフカを謡う、カフカを想う/カフカ トリビュートPart3」 内
カフカ関連イベントのラストを飾る
コイケジュンコ+本原章一/朗読&ダンスパフォーマンス『カフカを着る/城→土成→+-戌ノ』が
7/27に控えています。

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(撮影:本原章一氏)

こちらも面白そうなので、御興味お持ちの方はぜひ!

http://www.parabolica-bis.com/SHOP/ev_130.html



【同時開催】
7月11日[金]〜8月31日[日] 「夜想#アーバンギャルド展」

カフカに纏わるお人形


ギリギリになりましたが、今回参加する展示の詳細です。



Lhiannan:Shee 衣裳&アクセサリー展「Robe de Plumes. 」

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Lhiannan:Sheeが、これまでに製作してきた舞台衣裳、人形衣裳を中心に展示します。

2014年7月4日[金]〜7月28日[月]
■月~金/13:00~20:00 土日祝/12:00~19:00
(イベントの際は異なる場合もございます。予めご了承ください。)
■入場料:500円
■展覧会 会場:parabolica-bis[パラボリカ・ビス]
■東京都台東区柳橋2-18-11 ■TEL: 03-5835-1180 map

Special Collaboration

★Lhiannan:Shee×倉知可英
舞台衣裳でコラボレーションしてきた倉知可英が
Lhiannan:Sheeの新作衣裳で新作ダンスを披露!

7月4日[金] Start 19:30/7月5日[土] Start 17:00
●料金:各日 前売2,000円/当日2,500円

ご予約はパラボリカ・ビスまで
お電話:03-5835-1180
Online Shop:こちらからご予約ください>>

★Lhiannan:Shee×中川多理
Lhiannan:Sheeの衣裳を着た中川多理の新作の人形を展示します!


(パラボリカ・ビス詳細頁より)
http://www.yaso-peyotl.com/archives/2014/07/1407lhiannanshee.html




+


いつもお人形の衣装でお世話になっているLhiannan:Sheeさんの個展に
今度は逆に、私の方からお人形で協力させて頂くことになりました。

7月のパラボリカ・ビスは同時開催の
「カフカを読む、カフカを謡う、カフカを想う/カフカ トリビュートPart3」
http://www.yaso-peyotl.com/archives/2014/07/kafka_part3.html
こちらの展示と合わせてカフカ月間となります。

私はカフカの短編「田舎医者」より、
医者と共に、不条理な運命に翻弄される女中のローザを制作しました。

Lhiannan:Sheeさんは私のローザの衣装と、
4日&5日のダンスでローザを演じる倉知可英さんの衣装とで
「田舎医者」の世界を表現します。

(☆また、倉知さんのダンスパフォーマンス内でお人形が共演する模様です。
 興味をお持ちの方はぜひ、こちらのイベントにもお越しください。)

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+


「田舎医者」はカフカの中でも大好きなお話で、
以前にも「薔薇のような傷を持ってこの世に生まれてきた少年」を制作したのですが
(「Little creatures展」にて http://blog-imgs-57-origin.fc2.com/k/o/s/kostnice/DSC_5033.jpg

あれはマケットのようなものだったので、その後何度かお話を読み込み
また山村浩二さんのアニメーション「田舎医者」を繰り返し見ているうちに
少し違った視点で再挑戦したいなと思っていたので
今回その機会を頂き、楽しく制作させて頂きました。


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(制作中。ローザ。)



+


もう一体、同じくカフカの「雑種」という短編に出てくる生き物を制作しました。

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(制作中。後頭部。)

私の持っている「カフカ短編集」(池内紀訳 岩波文庫)が
「田舎医者」から「雑種」へと並びで載っていて、

カフカはその死に際して
自作の一切を焼き捨てるよう友人マックス・ブロートに頼んだのですが
(勿論ブロートはその約束は守らなかったのですが)
そのカフカがささやかな選集をもし残していたら…と
そんな想像をしながら池内氏によって編まれたこの短編集が心に残っていて
今回はそこからの2編を選んでみました。

+

どちらも、(また他のカフカのお話の全てがそうとも言えますが)
一見不条理でありながらカフカ自身の実生活や生き方に非常に強く根差し
そこから着想された物語なのだという事が読み込むにつれてわかります。

その辺りも興味もお持ちの方は
「カフカの生涯」(池内紀 白水uブックス)を合わせて読むとより楽しめるかと。
何故今カフカなのか、また最終的にカフカの側に感情移入してしまう様な方には、特におすすめです。


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☆展示の模様はまた追ってお知らせしていきたいと思います。






カフカ短篇集 (岩波文庫)カフカ短篇集 (岩波文庫)
(1987/01/16)
カフカ

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カフカの生涯 (白水Uブックス)カフカの生涯 (白水Uブックス)
(2010/06/29)
池内 紀

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●ひとまず、おすすめ。前述の本達。



ノート〈1〉万里の長城―カフカ・コレクション (白水uブックス)ノート〈1〉万里の長城―カフカ・コレクション (白水uブックス)
(2006/09)
フランツ カフカ

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●こちらはブロート版編集ではなく、カフカ・ノートからそのままの形の「雑種」が載っていて
読み比べるとまた違った印象を受けます。これを読んで、この生き物を制作してみようと思いました。

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